4月中旬。東京の桜もほぼ散って、葉桜が美しい時期になりました。
季節が動いているのを毎日感じています。
大好きなこの季節に毎年、思い出すことがあります。
それは独立2年目の春に、もやーっとしたマンネリ感を日々感じていて、悩んでいたときのことです。
植物が芽吹いて、動き出す生命力に溢れる季節なのに。
念願の独立起業を果たし、好きな仕事をしているはずなのに、その春、私はもやもやとしていました。
好きなことなのに、マンネリを感じるって、自分を否定するような気持ちにもなり、辛いものですね。
あることを思い出したことで、そのマンネリ状態を抜け出すことができました。
今回は私がそのマンネリをどのように抜けたのかをお伝えします。
Voicyミアビータ公式チャンネルで、毎週土曜日朝8時のパーソナリティを担当しています。
この記事は、2024年4月20日分を配信後、この内容を文章で読みたい方向けに加筆・編集したものです。
音声でお聞きになりたい方はこちらからどうぞ。
独立2年目に訪れた、マンネリ感
みなさんはどんな時にマンネリを感じますか。
たとえば、カレーみたいな汁物って、一度にたくさん作ってしまいたくなりますよね。
すると一日二日では食べきれず、数日食べ続けることになります・・当然毎晩食べると飽きますよね(我が家ではよくあることなのです)
このように、毎日同じことをずっとやっていると飽きてきてマンネリを感じる、これはよくあることだと思います。
でも、毎晩のカレーのように、まったく同じことをやっているわけではないのに、マンネリを感じることもあります。
独立2年目に訪れたマンネリ感は、まさにこれでした。
本当にやりたいこと、好きな仕事で独立したはずなのに。
2年目になり、なんというか毎日、もやもやふわっと過ごすようになりました。
仕事がうまくいっていかなったわけではありません。
本当にありがたいことに、前職のお知り合いからコーチングのクライアントを紹介いただいたり、新しいプロジェクトに声をかけてもらったりで、少しずつ個人としての仕事も動くようになってきていました。
なのにどよーんと日々、マンネリに感じていたのです。
独立した理由や、そもそも働き続ける理由まで掘り下げて考えていくうち、初めて仕事というものを経験したときのことを思い出しました。
この「初体験の記憶」はまさに特効薬のように効きました。
働くということの原点に戻れる、少なくともマンネリにはまった当時の自分から抜け出すきっかけになったのです。
働くという「初体験」
私は高校3年の時に、はじめてアルバイトをしました。
大学進学が決まってから、1ヶ月半だけの間でした。
地元の本屋の店員のアルバイトでした。
いまでいうイオンのような大型ショッピングモールの中に入っている本屋で、そこそこ忙しい店舗です。
本の品出しや整理、レジ対応、返品やテナントとしての事務的なこと。
なにもかも初めてで、とにかく一生懸命覚えて、一生懸命やっていた記憶があります。
店舗の社員の方、お客様、いろいろな人と関わりながら、大変なこともありましたが毎日アルバイトに行くのが本当に楽しみでした。
いまでも、すごく細かいところまで覚えています。
開店前のショッピングモールのバタバタした感じ。
バックヤードにあった倉庫の匂い。
雑誌を棚に出している時に紙で手を切ってしまってとても痛かったこと。
お客様が探している本がなかなか見つけられずに、怒られたこと。
社員の方が休憩のときに一人でレジ対応をこなしたこと。
そしてうまれて初めての、自分で稼いだお給料。
信じられないと思いますが、当時は現金で手渡しでした。
給料日に封筒に入った現金をもらい、そのまま洋服を買い物にいきました。
誰かに「これ買ってほしい」とお願いする必要もなく、許可を得る必要もなく、自分の稼いだお金で好きなものを買う。
働くということの原体験がここにありました。
ひとしきり初体験の思い出を味わった後、気がつきました。
それは「初体験をするということは、挑戦している証なのだ」ということです。
初体験をするということは、挑戦している証
このアルバイトの初体験。
30年以上前の話とはいえ、よくよく考えればとんでもない時給の低さとか、休憩が30分しかないとか、今思うとよくやってたなと思います。
でもそれは、比較対象があるからこそなのです。
あの本屋のアルバイトは1ヶ月半だけでしたが、もしも2年、3年と続けていたら。
きっと、より時給のいい仕事、もっと楽に稼げる仕事と他と比較して、不満が出てきたり、仕事を覚える新鮮味が薄れてきてマンネリを感じていたことでしょう。
当時の私は、働くと言うことに対して初体験で、比較対象がなかったのです。
だからこそ、何があっても「そういうものなのだ」と疑いもせず、あるがまま、乾いたスポンジに水が吸い込まれていくように、初体験を重ねていったのだと思います。
知らないことに次々と触れ、できることが増え、手際よくできるようになり、褒められ、失敗し、いろんな体験がすごく鮮やかに今も残っている。
これは私の挑戦の記憶だったんだと気づきました。
あの高校生当時と今の自分を比べてみたら、何が違っているのか?
あのときのように「初体験」をしていない、新しいことに挑戦をしていないんだと気づいたのです。
独立1年目は初めてのことばかりでした。
だから必死でしたし、挑戦ばかりでした。
大変なこともたくさんありましたが、多くの人に支えてもらい、なんとか乗り切っていました。
悲壮感はなく、がむしゃらにやっている充実感がありました。
独立2年目になって、1年目の延長線上で、こんなふうにやればいんだと徐々にわかってきて日々過ごしている状態。
マンネリってつまり、私の場合は「仕事で新しいことに挑戦していない」ということだったんですね。
私の大切にしている価値観に「挑戦」というものがあるのに、その時の私は挑戦をしていなかったのです。
だからもやもやしていたんだとはっきりわかりました。
そしてマンネリを抜けることができました。
大切な価値観「挑戦」を大切に生きる
それからの私は、毎年一段ずつ階段を上がる感覚を手放して、毎年三段跳びくらいで階段を上がるイメージで一年の目標を考えるようになりました。
2020年に独立。
2021年、マンネリの原因に気付いたのち、新しいコーチングのプロフェッショナル資格の取得に挑戦。
2022年、ミアビータや他の新しいプロジェクトへの参加や、カナダに長期滞在して海外から仕事をすることに挑戦。
2023年、新しいコミュニティ作りに参加したり、国内外(大阪、札幌、福岡、LA)でのワーケーションに挑戦。
そして2024年の現在、毎週配信のVoicyや、新しい講座、コミュニティの準備をしたり、英語の長期講座への参加という挑戦をしています。
もちろん、これまで挑戦したこと全部がうまくいったわけではありませんし、途中で終わりにしたこともあります。
でも、自分の満足いくレベルで挑戦し続けている実感はとてもあります。
私は「挑戦」という自分が大切にしている価値観を、自分で大切にできている、自分の人生を生きている実感を毎日感じています。
みなさんも、もし、好きなことのはずなのにマンネリを感じる、なんかもやもやする、そんなことがあるならぜひ、「初体験」を思い出して味わう、という特効薬を使ってみていただきたいと思います。
好きになるきっかけとなった体験や、理由を思い出してみてください。
私の場合は挑戦という価値観を思い出すことができました。
みなさんもきっと、ご自身の大切なものを、鮮やかな記憶とともに思い出せると思います。
その大切な価値観が、マンネリを抜け出すきっかけ、突き動かすチカラになるはずです。
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