日本にお住まいの方は、3月が年度末の区切りという方も多いのではないかと思います。
自分の仕事の目標振り返りをしたり、チームを率いている方はメンバーとの1on1で目標の達成度合いや変化を振り返りをする時期でもありますね。
コーチングテーマに、1on1でのメンバーとの関わり方、が増える時期でもあります。
私は会社員時代、リーダーの最も重要な仕事はメンバーの育成、成長のサポートだと思っていました。
ずっと「成長」に向き合い続けてきたことになります。
そして「変化」や「成長」は、私がコーチングを続けている理由の一つでもあります。
今回は私の例もまじえつつ、本当の成長実感はどのようにうまれるのか、お伝えします。
Voicyミアビータ公式チャンネルで、毎週土曜日朝8時のパーソナリティを担当しています。
この記事は、2024年2月17日分を配信後、この内容を文章で読みたい方向けに加筆・編集したものです。
音声でお聞きになりたい方はこちらからどうぞ。
成長実感が得られないのは、指標を外側に置き過ぎているから
私は2020年にコーチとして独立しました。
それまで、経営コンサルタントの大前研一さんが率いるごりごりのベンチャーで働いていました。
創業期から17年、あえて愛と感謝を込めて「ごりごり」と表現させていただいています。
当時、インターネットの常時接続がようやく普及し始めた頃でした。
教育分野で先発の会社もたくさんあり、多くの競合がしのぎを削る領域で、オンラインの教育ビジネスにいち早く挑戦していました。
自分の作り上げているものが日本、世界の教育にどんなインパクトを与えるか、
お客様のためにいかにより良いサービスを提供するか。
このような自分の外側の指標で、会社やチームの成長だけではなく、自分の成長をはかろうとしていました。
組織に属して働いている人は、多かれ少なかれそうしていると思います。
なぜならその組織の目標、ビジョンの実現が、その組織に属する自分の役割でもあるからです。
ただ、自分の外側の指標で成長を図ることも度がすぎると、自分の成長よりも誰かに勝つことが目的になってしまうことがあります。
私がまさにそうでした。
競合他社に勝つ。
社内の他の部門に勝つ。
誰かよりもできるようになりたい。
このレースにもしも勝ったとしても上には上がいます。
後ろに追いつかれる恐れや焦りの気持ちもあって、常に心は戦闘状態でした。
さらに、部門長やマネージャーの方はご経験があると思いますが、チームや部門の予算や事業計画は通常、3ヵ年、5か年でつくりますよね。
そのつもりで採用したり事業拡大を考えていたのに、会社方針がきゅきゅっと変わって、「ええーー変わるの!!!」みたいなことも起きて、予算や事業計画の見直しが必要になったり・・・
つまり、自分のやっていることや成長を測る視聴が「自分の外側の指標だけ」だと、こんなふうに外側の事情に振り回されてしまうのです。
心も戦闘状態ですし、本当の達成感や成長実感を感じられない、感じる暇がなくなってしまうのです。
自分の中に指標を持つと、心が満たされ、エネルギーが溢れてくる
そのような自分の状態に気がついた時にお勧めしたいのは、過去の自分と現在の自分との比較、という指標を自分の中に持つことです。
過去の自分と現在の自分。
両方自分ですから勝ち負けもないし、誰からの評価を気にする必要もありません。
なにより自分のことだから、自分が一番よく知っているのですよね。
どんなに細かい、小さなことでも、自分の体験に刻まれているから、変化に気づけます。
この「自分の中に指標を持つ」一つの方法として、3年日記をご紹介します。
私は数年前から「3年日記」というものを続けています。
1ページが3段になっていて、一番上の段が2024年、2段目が2025年、3段目が2026年、になっている日記帳です。
2月17日の日記が3年分、1ページにまとまりますので、去年の今日、自分が何を書いてたのかを簡単に見ることができます。
たとえば、こんなことがありました。
2021年の3月に、仕事で失敗をしてしまいました。
数日にわたり、恨み節や泣き言、悔しい!という気持ちを、この3年日記に書き殴りました。
ジャーナリングのように、書き出すことで気持ちを発散していたんですね。
翌年、2022年3月に同じ日のページにたどりついたとき、去年書いた内容を見たんです。
日記が気持ちがとても汚い字(笑)で書いてあったのですが、2022年にその内容を見た時、「ほう、この時はそう思っていたのか、でも今はそうは思わないな」と思えたんです。
過去の自分自身から、物事の捉え方が変化している、成長している現在の自分に気づけたのです。
「おお 私変わったな、成長したな」と心から思えました。
過去の自分と比べることで、心から成長が実感できると、
「私本当によくやってきたよね」と、自分の生きた時間に対する承認や
やってきたことへのいたわり、思いやりの心がうまれて、
自分をじわぁっと満たし、よし今日もまたがんばろう!と思うエネルギーをつくることができることを知りました。
この感覚は、自分の外側に指標をおいていたときには味わえなかったものでした。
すごく安心する、優しくてあったかい感覚でした。
指標を複数持っておくこととさらにいい
過去の私の例のように、「ひどい失敗と思っていたことの捉え方が変わった」ということも、
誰かの評価ではなく、自分だけが知っている、でも確実にわかる成長実感ですね。
自分で自分の成長に気づけて、認めて、いたわってがんばる力になるって、まるで自家発電しているみたいです。
褒めてくれる人がいなくても、自分でエネルギーをつくれるって、
とてもエコロジカルだし、自分の中の循環、調和がとれている感じがします。
私の場合は3年日記というツールが、やり方としてとてもわかりやすかったのでご紹介させていただきましたが、
過去の自分のSNS発信や、ブログ記事をみなおすなど、いろんな方法があると思います。
一方で、自分の外側の指標も、ときに強力な推進力になります。
そのまま持っていていいものだと私は思います。
ただ、偏りすぎると辛くなりますよ、ということですね。
自分の成長を感じるための指標、複数持っておけるとよいですね。
失敗の記憶が強烈すぎて、なかなか払拭できない。
どうしても他者と比べてしまう、という方はぜひご相談ください。
私はコーチングを受けることを検討されている方向けに、コーチングがどのような体験になるのか実際に体験いただける、お試しセッションをご用意しています。
この60分の体験セッションでは、約45分ほど私のコーチングを受ける時間があります。
テーマを決めて持ってきていただくことで、この45分でご自身にどのような変化が起きるのか、実際に体験いただくことができます。
この体験セッションの時間を使って、自分のなかの指標をみつけたいという方ももちろん大歓迎です。
あなたが自家発電できるようになるヒントを一緒に見つけましょう。
ご興味のある方はこちらからお気軽にご連絡ください。
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