先日、ファミレスのガストでおなかも心もすごく満たされた体験をしました。
今回は、その時の体験をもとに、日々こんなふうにご機嫌に過ごすにはどうしたらいいかなと考えたことについて記していきます。
Voicyミアビータ公式チャンネルで、毎週土曜日朝8時のパーソナリティを担当しています。
この記事は、2024年5月18日分を配信後、この内容を文章で読みたい方向けに加筆・編集したものです。
音声でお聞きになりたい方はこちらからどうぞ。
ある冷え込む朝のガストで
5月の連休明けの東京。暖かい日が続いていたのですが、2日ほど朝晩きゅっと冷え込んだ日がありました。
たまたま朝の散歩に出た日がそんなひんやりとした日で、30分歩いてもなかなか体が温まらず。何か暖かいものが飲みたくなって、近くのガストを確認したら、7時から開店してました!(この時7時15分くらい)
コーヒー飲んで暖まろうと小走りでガストへ。
ガストってほとんど来たことがありませんでした。
ワクワクしながらメニュー見てたら、なんとも美味しそうなモーニングが。
メニューを眺めていたらお腹が空いてきたので、朝の和食定食をオーダーしてみました。
ドリンクバーとスープバーつき(この日はわかめのコンソメ)で税込720円。
スタバのラテ1杯とほぼ同じお値段。コスパ最強・・・!
ほどなくしてネコ型配膳ロボットが私の朝ごはんを持ってきてくれました。
焼鮭、油がのっていて塩加減もちょうどよく、おいしい。
朝一だからかご飯も炊き立てでおいしい。
あつあつのお味噌汁もおいしい。
おなかいっぱい、大満足で食後のコーヒーを飲んでいたところ、お隣のテーブルから「なにこれ、鮭の切り身めっちゃ薄い!」という声が。
そう言われて思い出せば確かに、鮭の切り身は厚くはなかったですね。
薄い部類に入るかもしれません。
ただ、私はそもそも、暖かいコーヒーが飲めればいいと思ってガストに来ていたので、鮭の身の厚さは求めていなかったんですよね。
だから何も考えずにただ、暖かいご飯にありつけた幸せを味わっていたのです。
同じものを食べても、感じ方が違うんだなとあらためて思いました。
私だって、時と場合が違えば「この切り身、薄いわぁ〜」と思う時もあるでしょう。
その後、コーヒーを飲みながら「人が満足する、つまり満ち足りるのはどういう時なのかな」とあらためて考えてみました。
満ち足りる感覚って、満腹感に象徴されるように幸福感にもつながるもので、日々を機嫌よく過ごすためにも大切なことなのだろうと思いますよね。
満足度は、事前期待と事後評価のバランスで決まる
人が満足するかどうかは、2つのことが影響しています。
一つは事前の期待、もうひとつは体験したあとの事後評価です。
つまりこういうことです。
事前の期待が大きくて、体験したことの評価が期待を下回ると不満足になり、事前の期待がさほど大きくなく、体験したことの評価が期待を上回ると満足を感じます。
ちなみに、事前の期待と体験したことの評価が同じくらいだと、満足でも不満足でもなく「当たり前」という感覚になります、まあこんなもんだろうとか、妥当な感じといいますか。
さきほどのガストの例だと、私は事前の期待が「何か温かいものが飲みたい」程度でした。
思いがけず安くて暖かなご飯にありつけて、鮭の切り身の厚さにも気が付かず大満足したわけです。
これがもし、友達から事前に「ガストの朝定食最高なんだよ」と聞いていて、昨日から何も食べていない、お腹もぺこぺこだったとしたら。
期待がすごく高まっている状態だったら、「なんだこんなものか」とがっかりしたかもしれないんです。
期待を下げるよりも、事後評価をするときの「基準」を調整する
「事前の期待を上回れば、人は満足する」のであれば、期待を小さく持てば、さほどよくない体験でも満足できるのではないか?とも言えそうですが・・
「あまり期待せずにいれば、まあまあの体験でも満足できるかな」
なんかワクワクしないですね。
期待とは、こうありたい、実現したいという自分の願いともつながっているものでもあります。期待を下げすぎるのは自分の願いを諦めることにもなります。
そして自分の本音と違うことをしようとするので、なんかつまらないのです。
ガストの例ですと、「どうせ安いし、そんなに美味しくないだろうな」と期待を下げたら、そもそも行きたくなくなってしまいます。
このように、期待を下げすぎると自分の思考や行動がどんどん小さくなっていってしまうものなのです。
それならどうするか。
おすすめしたいのは、事前の期待を下げるのではなく「事後評価の基準、つまりどうなれば満足かの基準を高くしすぎない」ことです。
いまの満足の基準と心の状態を確認する方法
今の自分の事後評価、つまり満足の基準を確認したり、あまり基準が高くなりすぎないように調整する簡単な方法をひとつ、ご紹介します。
永谷研一さんのつくられた、できたことノートのやり方を応用する簡単な方法です。
「できたことノート」とは、1日のできたことを毎日書いていくノートです。
継続していくと、自己肯定感を高めてありたい姿を実現できると言われています。
この「できたこと」と、満足は密接な関係があります。
人の脳は、足りないところ、できていないところに自然と意識が向くようになっています。
そのままにしてしまうと、もっとやらなきゃ、足りないところを埋めなければ、と常に足りないものを埋めようとするので、なかなか満足感が得られないのです。
例えば、テストで90点をとったのに、100点に足りない10点が気になってしまう。
この足りない10点じゃなく、すでにとれている90点を認めていく練習でもあります。
これが満ち足りた、満足感につながっていきます。
一緒にやってみましょう。
昨日を思い出して「できたこと」と思うことを3つ思いうかべてみてください。
何がでてきましたか?
もしも、できたことよりもできなかったことばかり出てきてしまう。
できたことは1つくらいしか思い浮かばなかった。
そんなときは、できたことの基準が高すぎる可能性が高いです。
結果、満足の基準も高めになっています。
自分に対してちょっと厳しい目を向けている状態かもしれませんね。
人生は、できなかったことではなく、できたことの積み重ねで前に進んでいます。
家族のお弁当をつくった。会社に行った。全部できたことです。
朝起きて歯を磨いた。こんなことできて当たり前だ、と思っていることも、すべてができたことです。
さきほどできたこと3つが出てこなかった人は、まずはこういった「当たり前と思うこと」から書き始めてみるといいと思います。
続けていると、できたかどうかの基準が少しずつ下がってきます。
私も最初はそうでした。
そのうち、ちょっとしたことに「できた!」と思えるようになって、毎日できたことが増えていきます。
今日もこんなにできたことがたくさんあるなあ、と日々に満足できるようになり、満たされたご機嫌な日が増えていきます。
毎日がなんか満たされないな。
なんかいいことないかな。
そんなふうに感じている方は、このできたことを3つでいいので書き出す、という方法を一時的にでも取り組んでみてください。
できたことが思いつくかどうか、何を書くかで今の自分のできたこと、満足の基準がわかります。
できたことを書き続けることで、足りないものよりも、いまここにある自分を満たすものに気づけるようになっていきます。
私たちはこんなにも満たされた人生を生きている
私、クリフトンストレングス(旧称ストレングスファインダー)で、最上志向が5番目にあります。
なのでつい、もっとさらにと上を、目指しがちで、基準をあげてしまうんです。
最近は、この「できた基準、満足基準」が高すぎる時、毎日あまり楽しくないので気がつけるようになりました。
このようなときにできたことを書き出そうとしても、たいてい出てこないんですよね。
私たちはもともと、こんなにも満たされた人生を生きているんです。
その満たされた幸せを妨げるような基準を自分に適用していないか、時々確認して調整していきたいね。
そして日々、ご機嫌に過ごす大人でいたいものです。
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