私は「人生を味わい尽くす」という言葉をよく使います。
「味わい尽くす」という語感には、味覚という五感を使った、おいしく味わうようなニュアンス、ときにずうずうしいくらいに欲張りに。そんなイメージがあります。
先日、ある体験をして、人生を味わい尽くすために必要なことに気づけました。
それは、生きる上で自分の持てるすべて、リソースを活用したいということ。
私たちはときに、自分の一部を否定したり嫌いな気持ちになったりします。
そのまま持っていくのは面倒なので、脇に置いたり、切り離したりして、忙しい日々に戻っていくのです。
私もそんな日々を送っていましたが、大切な友人のおかげで、自分の一部を切り離していたことに気づけました。
今回はこの体験をもとに、「人生を味わい尽くすために大切なこと」をお伝えしていきます。
Voicyミアビータ公式チャンネルで、毎週土曜日朝8時のパーソナリティを担当しています。
この記事は、2024年4月13日分を配信後、この内容を文章で読みたい方向けに加筆・編集したものです。
音声でお聞きになりたい方はこちらからどうぞ。
初体験の「エサレンマッサージ」で気づいたこと
私のコーチ仲間の近藤あつこさんこと、あっちゃんのエサレンマッサージを受けてきました。
あっちゃんはこんな人です。
私たちはコロナ禍のオンライン勉強会で始めて出会いました。
その後も何かと接点があり続けたのですが、二人で直接お話をする機会があるようでなかなか作れずにいました。
あっちゃんがコーチングだけではなく「エサレンマッサージ」というものを提供していることを知っていた私。
会うときはきっとこのマッサージを体験しようと心に決めていました。
そして2024年4月、ようやくその機会が訪れました。
エサレンマッサージとは
米国カルフォルニア州にあるエサレン研究所(詳細はリンクのHPもご参照ください)で誕生した「自分の価値やより良く生きる為の可能性を深める」という考えに基づいて様々なボディーワークや心理学を組み合わせて生まれた心とからだをつなげるような全身のオイルトリートメントです。
エサレンマッサージ®︎の一番の特徴が、ロングストロークです。
ロングストロークとは全身を対象に、連続する長いストローク(軽擦法)を行う方法です。足のつま先から頭まで全身をひとつのストロークでまとめる方法は全身の一体感を目覚めさせ、からだはひとつであるという感覚を与えます。この感覚は、わたしはひとつという心的統合にも繋がっていきます。
エサレン研究所はカルフォルニアの海岸線に立地しており、波の音を聞きながらマッサージを行うため、ロングストロークの中にも波のリズムが自然と入ってきます。身体を通じ、微細な波、ダイナミックな波、軽やかな波、大きな波が繰り返され、全身を統合していきます。この寄せては返る波のリズムもまたエサレンマッサージ®︎の特徴です。
言葉での表現がとても難しいくらい、すごくいい時間でした。
このブログを書いている時点ですでに数日経っていますが、今もまだ体に余韻が残っている感じがします。
マッサージって、施術台の上に横になってマッサージを受ける、という姿を想像すると思いますが、そのイメージとはまったく違っていました。
一方的に「受ける」のではなく、一緒に体をほぐしていくような不思議な感じでした。
このマッサージが生まれた研究所は海岸の近くにあって、波のリズムを動きに取り入れているのだそうです。
体の70%は水分でできているから、その水分をゆっくりと循環させるような感覚。
私は数年前まで、週に1-2回の頻度でサーフィンにいっていたのですが、あのときの感覚が蘇りました。
ボードにまたがって波を待つ。
太陽の暑さと潮風を感じる。
海水に浸かって、波のうねりに揺らる。
あの時間を思い出すようなすごく素敵な体験でした。
そしてエサレンマッサージのあと気づいたのは、「自分の体を好きになっている」ということでした。
嫌で切り離していた、自分の体を受け入れる
私は、1年半くらい前から更年期に差し掛かり、ホルモンバランスの変化でいろんな体調不良が起きていました。
運動指導を受けたり、以前よりも働くペースをゆっくりめにしたりといろいろな調整をして、だいぶ自分の体の変化にあわせてゆったりと過ごせるようになってきています。
ですがひとつ、難しいことはあって、それは「体重コントロール」。
サーフィンに水泳、散歩、ジム、体を動かすことが好きだからか、20代の頃から、ほぼ体重変わらずできていた私。
しかし更年期で不調になってから急に(本当に急に)3キロくらい太って、今までと同じようにダイエット食にしたり、運動量を増やしてもなかなか痩せない現状がありました。
お気に入りの洋服が着れなくなってがっかりしたり、鏡や写真に映る自分が嫌だなあと思ったり。
自分の体が好きになれずにいたのです。
でもエサレンマッサージを受けて、「自分の体を受け入れられた、好きになった」感覚がありました。
これは本当に嬉しい驚きでした。
「自分の体が嫌い」とは、自分の一部を自分で否定していることになります。
それも頭ではわかっていたので、自分でも本当に悲しかったです。
でもどうにもできませんでした。
これはつまり、人生を生きるうえで自分のリソースの全てを使っていないことになりますし、なにより自分を大切にしていない実感がとてもありました。
悲しいく、自分でどうにもできない悔しい感覚。
エサレンマッサージを受けて、溶けて無くなっていった。
というよりも、ゆっくりと統合されていった感覚がありました。
大好きな海のうねりのリズムで、あっちゃんといっしょに自分の体をすみずみまで感じて、なんかとても自分の体が愛おしくなったのです。
自分の体が嫌いだったのが、その嫌いな気持ちもありのまま受け入れて、エネルギーが上がった感じ、というより、本来の自分に戻れた感覚でした。
私のコーチングでも、思考するだけではなく、感情や、体の感覚もよく使います。
それは、「その人のもつ全てを使って、人生を生きるという体験を味わいつくして欲しい」からです。
実は昔から、体を使った日本語表現ってたくさんあります。
腹落ちする
顔色を伺う
後ろ髪をひかれる
一目おかれる
眼中にない
心や思考の感覚を体で表現する言葉が、古来から日本にはたくさんあるのです。
一度きりの人生だからこそ、心も体も感覚も、持てるもの全てを使って、人生を味わっていきたいですよね。
次々と変化の起きる人生後半を、しなやかに生きる
たとえば、体の痛み、肩こりとか膝が痛いとか、こういったものを放置するのも一緒なんだと思います。
「痛い」って体が声をあげているのに、無視していることになります。
誰だって無視されたら嫌な気持ちになりますよね。
自分を大切にするためにも、自分の体からのサインや声に耳を傾けて、やさしく受け入れる。
これは、人生後半になって起きるいろいろな変化を、諦めたり、妥協したりして切り離すのではなく、あるがまま受けとりながらしなやかに生きていくことにもつながります。
私たちが持っているもの、身を置いている環境から感じ取るもの、すべてを惜しみなく受け取って、それぞれの人生を味わっていきたいですね。
あらためて、そのことを思い出させてくれたあっちゃんに感謝の気持ちでいっぱいです。
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